御物=所蔵御物の概観/案内

毘沙門天
室町時代
栃木県指定有形文化財
本尊
南北朝時代
栃木県指定有形文化財
不動明王
室町時代
栃木県指定有形文化財
阿弥陀如来坐像は、像高98センチ、檜材、寄木造、玉眼、漆箔仕上げ像である。納入品の印仏は地蔵菩薩立像が二種類、不動明王坐像が一種類、如意輪観音像が一種類、如来坐像が一種類の計五種類である。このうち貞和三年(1347)銘の如意輪観音の印仏は、不動明王立像の貞和五年銘の如意輪観音坐像の印仏と同一版木によるものである。
このような印仏は、寺側が多くの人々の結縁合力によって造仏を成功させるために行ったものであり、一般の人々は阿弥陀如来に来世の極楽往生を願っての結縁である。
他に中国製の緞子や貨幣、A型女性の毛髪等があり、貞和五年をあまり下らない時期に納入されたものと思われる。
居貫不動明王立像
平安時代
栃木県指定有形文化財

像高98.3センチ、杉材、玉眼、現状古色仕上げである。構造は頭体部を後頭部から足元にかけて前後に割放し、内刳りを施してから首のところで割首とする。この内刳りされた像内に多数の印仏や版本般若心経、版本梵字宝篋印塔、版本梵字真言などが納入されていた。印仏の多くは書状や仮名暦、下絵の表裏に印仏されており、極楽往生や滅罪、衆生利益を願ってのものである。書状には「小栗殿」や「なかさと殿」など真岡周辺にいた人物の名前があり、観応元年(1350)ごろに納入されたものである。寺伝によると、その昔奥州から不動尊を背負ってきた僧侶が明朝あまりの重さにやむなく置いて行ったという。そのためいつしかい居貫不動と呼ばれるようになった。膨大な納入品を暗示するような話である。

聖観世音菩薩立像
平安時代
栃木県指定有形文化財

慈覚大師の自作の観世音仏と伝えられ、当時妙法寺(荘厳寺の前身)の本尊として安置された。中興車台英尊の時、これを修理し、別殿に移安し、その後寛永元年に客殿に安置した。明治三十九年の火災により客殿は焼失、現在は本堂に安置している。


地蔵菩薩版跏像
永瀬石見作
享保五年(1720)
薬師如来坐像
享保元年(1716)